だから何だという話

このような話は、今後の防災を考えるのには役に立つ。

事象をレベル分けし、その原因と対策を今後の教訓にしていくためには役に立つ。

だが、今現に目の前で起きている、困難の解決には何も役立たない。

事故評価のレベルが変化したからといって、目の前で起きていることが、より深刻になるわけでも、より軽くなるわけでもない。

レベルが変化しても、目の前の事象は何も変わらない。

今はただ、目の前の困難に直面し、その身を危険に晒している現場の人達、後方で充分な休息も取らず、情報の収集・分析に当たっている人達、そういった防災関係者の頑張りに期待するしかない。

事故評価レベルが変わったらかと言って、防災関係者の頑張りに期待するしかないという現実は、何も変わらない。

防災関係者が、それぞれの持ち場で果たすべき役割は、何も変わらない。


このような話題が出ると、それ見たことかと、マスコミや、人の不安を煽って楽しむ輩が騒ぎ出すだろう。
だが、そんな奴らが騒ぎ立てたところで、目の前で起きていることは何も変わらない。

放射線の量が増えるわけでも、健康に与える影響が悪くなるわけでもない。


身を削って困難に立ち向かう防災関係者、そして、それに期待を寄せるしかない我々、という構図は何も変わらない。


このような分析は、それはそれで必要だ。
今後の防災に役立てるためには必要だ。

だが、これを利用しようとか、これで騒ぎ立ててやろうとか、そんなことを考える奴らに、付き合う必要は無い。
騒ぐだけしか能の無い奴らに、付き合う必要は無い。

そんな奴らがいくら騒いだところで、目の前の問題の解決には、全く何の役にも立たないのだから。


今はただ、防災関係者の頑張りに期待しよう。
ただそれだけのはずだ。


【追記】
今、原子力防災を指揮している放射線のプロ達は、事故レベルが上がったから危険だ、下がったから安全だ、なんて考えはしないよ。
ただ、今、目の前で起きている事象を押さえ込まないと、原発がこうなって、放射性物質がこれだけ放出されることになるから、これだけの危険性がある、そういう考えしかしていないし、それ以上でも以下でもないよ。
だから、事故レベルが上がろうが、下がろうか、やるべきことは何も変わらないし、レベルが変わったからって騒ぐことでもない。
レベルが変わったから、どうだこうだと騒ぐのは、素人の証。