危険を煽る人は・・・
危険を煽る人の口ぶりを見ていると、だいたい、その主張の傾向は見えてくる。
もっともよく見かけるのは、「政府の発表は信用できない!」というものだろう。
だけど、「政府の発表は信用できない!」と言うわりに、じゃあ今の数値がどんなレベルなのか、体にどれだけの影響を及ぼすものなのかについて、数値的・定量的に示すことはしない。
単に、「信用できない!」と言うに過ぎない。
これは、「今安全でも、今後どうなる分かりませんよ」と言って、必要も無いリフォームや壷を買わせるような、不安商法と一緒だろうね。
確かに、今後どうなるかは、誰にも分からない。
それは確かだろう。
でも、危険を他人に言うのなら、せめて危険な方向に進む要素がどれくらいあるだとか、それをなるべく論理的・定量的に明らかにすべきだよね。
それをしないで、単に「今後どうなるか分からない」と言うだけでは、それは不安商法と一緒だよ。
次に、もう少し口が達者な人は、少しだけ論理的に、
「安全と言ったって、それは1時間とか1リットル当たりのもので、蓄積すれば危険だ」
と言ったりする。
でもね、それを言うなら、【最大値】を記録したその数字が、継続し続けるというものでもないんだよ。
危険を煽る人は、【最大値】×何時間、という風に計算して、危険だ危険だと言うけども、そもそも最大値が、継続し続けるというものでもないんだよ。
それは、「最大瞬間風速」や、「瞬間雨量」が、1日24時間、何十日間も継続し続けると言うようなものであってね。
例えばさ、雨で例えれば、1時間の降水量5ミリとかの、安全には何の問題も無い、ごく普通の弱いレベルの雨だって、それが1日24時間、何十日間も降り続くとなれば、そりゃあ確かに危険でしょう。
でも、現実には、1時間に5ミリの雨が降ったって、誰も危険だとは思わないよね。
これが何十日間も降り続いたら危険だから、今すぐゴムボート買いに行かなきゃ、晴れてるところに避難しなきゃって、騒ぐ人もいないよね。
今、放射線で騒いでいるのも、それと同じだってことさ。
1時間、1リットルの値が通常より高くても、それが問題というわけではない。
晴れてるところに雨がふれば、通常より水分が増えて、道には水溜りが出来て、川の水位は上がるけど、だから危険ってわけでもない。
僕らはこう考えるから安全だと言うんだけども、これに対して、危険を煽る人は、こう言う。
「今のレベルの問題じゃないんですよ。蓄積が危険なんですよ」
まぁ確かに、蓄積し続ければ危険ですけどねぇ。
そりゃあ確かに、5ミリの何でもない雨でも、24時間・何十日も降り続けば、危険ですけどねぇ…
そして、危険を煽る人は、一般人には知識が無いのをいいことに、こう煽るわけさ。
「このレベルがずっと続けば危険ですよ。政府の言うことは信用できないですよ。今直ぐ逃げた方がいいですよ」
って。
そんな論法をしていいのなら、僕もこう言うだろうね。
「今の雨は5ミリに過ぎませんけど、これがずっと降り続けば危険ですよ。政府の言うことは信用できませんよ。だから、この壷買いませんか?」
ってね。
壷を買いたいという人を、無理矢理止めることはできないけど、もう少し、冷静になった方がいいと思うんだよなぁ。