マスコミはいいよね。何でも飯のタネにできるんだから

放射能が出たといっては、

「被災地で○百倍の放射能

と書き、

風評被害が出たといっては、

風評被害で苦しむ被災地」

と書く。


別のところでは、この機会に応援広告出しませんかと、企業に営業攻勢をかけてるらしい。


マスコミはいいよねぇ。
何でも飯のタネにできてさ。


今回の地震で、どこもかしこも大変だよ。

被災地も、国も、自治体も、企業も。
警察も、消防も、自衛隊も。


マスコミは、何か大変なことってあったのかな。
なんか眺めてると、ニュースは売れるし、広告は入るしで、会社としてそんなに大変な目に会ってるとは思えないんだけどさ。
(もちろん、被災地に入って苦労している報道関係者は別だよ)



風評被害が起こっている】ということは、【情報が正しく伝わっていない】、ということだよね。

情報が正しく伝わらない要因には、大きく分けて二つあるよね。
【情報の受け手の側の問題】と、【情報の出し手の側の問題】と。


【情報の受け手の側の問題】としては、情報そのものを理解する基礎知識とか、悪い情報を受け止める心の強さ、といったものがある。

今の日本国民には、これが不足しているとは思う。


一方で、【情報の出し手の側の問題】、これは、さらに二つに分かれる。
政府の発表が悪いのか、その発表を仲介する伝達者の説明がまずいのか。

政府の発表。
これはどこが悪いだろうか。
一応、発表の時には「健康に影響は無い」ということも言っているし、それが普段の生活で受ける被曝量に対して、どれくらいかの参考値も示している。

国民の中には、「政府は、食べていいのか悪いのか、ハッキリしてもらいたい」と批判する人がいるけど、政府はハッキリ言っていると思う。
政府は、食べていい/悪いとハッキリ言っているのだから、そう言われて理解できない人は、政府の発表をよく読み返してみるべきだと思う。

あと政府の発表に問題があるとすれば、国民には基礎知識も心の強さも無いのだから、一般人がイメージし易いように、もうチョットくだけた表現を取った方がいい、と云うことだろうか。


まぁ、気持ちは分からないでもないけど、公式発表というのはやはり正確性が第一であって、イメージに訴える例え話は、ややもすると正確性を外れてしまうことになりかねない。

むしろそういう、例え話なんかで分かり易く説明する役割は、政府と言うよりも、情報の伝達者にあるのでは無いかと思う。


その情報の伝達者が、マスコミだ。
マスコミの存在意義は何かと言えば、国民には分かり難い情報を、分かり易く、広く国民に伝達する事にあったのではないか。

現に、財政や年金、医療など、マスコミは、国民には複雑でわかり難い情報を、懇切丁寧に、分かりやすい解説付きで報道していたはずだ。


マスコミは、日本の国民が、放射線に無知で、必要以上に放射線を怖がっていて、情報を伝えられてもその意味を理解する能力も無い、日本国民のデフォルト状態が、そういうものだと言うことは、理解していたはずだよね。


それを理解していて、国民に情報を正しく理解してもらうのに、

「○百倍の放射能

という大見出しをつけるやり方で、情報が正しく理解されると思っていたのかな。
臆病な日本国民の不安心理に火をつけて、余計な騒動を煽ることにはならないと、本気でそう思っていたのかな。

首都圏に居ながら西へ避難しようとする人、買占めに走る人、現に国民がそういう行動を取っている事を、つまり国民が情報を正しく理解していない事を知りながら、

「○百倍の放射能

という大見出しが、正しい理解を生むとでも、本気で思っていたのかな。


風評被害が起きている以上は、どこかで【情報が正しく伝わっていない】ことは間違いないんだよ。
情報の伝達者として、自分には反省すべきところは無いと、そう思っているのかな。
マスコミさんは。


それとも、風評被害対策は政府の仕事であって、自分達の仕事では無いと、そう考えているのかな。

情報の伝達に関わっている【当事者】なんだよ。マスコミさんは。
全部政府の責任だと、自分達には関係無いと、本気でそう思っているのかな。


職場でいくつか新聞を取っていて、少し眺めることがあるけど、特に毎日が酷いと思うね。
今になって、風評被害で大変だ、みたいな記事書いてるけどさ。

まぁそれ以上に、テレビが酷いんだろうね。
テレビはろくすっぽ見ないけど、多分、民放が酷いのかな。



まぁ自分は、もともと福島は好きな場所だったし、この騒動が落ち着いたら、温泉にでも行きたいなと思ってるよ。