もう数字の意味合いが違っているからね

放射線に関してだけではなく、環境基準値一般に言えることだけど、もともと、健康に影響の出るレベルよりも、かなり安全側に設定していた数字ってこと。

今回の1ミリシーベルトだって、周りに原子力施設が無いような自然の中でも、ちょっと放射線量の高い地域に行けば、簡単に突破しちゃうような数値だし。


そもそも、この1ミリシーベルトという値は、食物とか医療とかからの被曝は別として、原子力施設などからの放射線を浴びる限度として設定された数字。

だから、大地や食品、医療などから浴びる被曝量は別とされているわけで。

もし、1ミリシーベルト超えでヤバイなら、レントゲンもCTスキャンも飛行機乗るのも、認められるわけ無いし、医療関係の放射線従事者も含め、年間の被曝量が50ミリシーベルトと定められるわけもない。

実際に健康に影響が出るレベルよりも、もともと、かなり低めに設定されていたということ。


平常時において、原子力施設に放出物の徹底管理を求め、操業を監視する意味で用いるには、そういう数値もいいんだけど、こういう非常時に、その数値でやろうとすると、色々と問題が出てくるということなんでしょう。

1ミリシーベルト突破したから危険じゃないのか、避難じゃないのかと、騒ぎ出すマスコミもいることだし。


あと記事にあるように、放射線って言うのは、同じ被曝線量でも、短期間に一度に浴びるのと、長期間に浴びるのとでは、その危険性が違ってくる(短期の方が危険)。
その辺の考慮もあったということでしょう。

まぁ、より健康に影響のあるレベルを考慮して、数値を引上げるとなると、厳密に考えると、もしかしたら男と女などで、その値も違ってくるかも知れないけど、おそらく日本のことだから、その一番低い値を採用するんじゃないかと思うけど。

まぁとにかく、その値が具体的にいくつになるかは別として、今回の1ミリシーベルトを変えることについては、そんなに問題では無いと思うけど。

数字の使われる意味合いが、違ってきてしまっているんだから。