風呂には入れてプールには入れないという不思議

今の水道水の検査結果を見て、危険だと言う方が、逆に僕には理解できないなぁ。
水道水はかなり前から放射性物質は出てないし、川の水だってもう出てないよ。
危険危険と言う人は、原発の汚染水を使うとでも思ってるんだろうか。
学校のプールってのは、水道水を使うんだけど。

一応、文科省からはプールに10Bq/kgあった場合の被曝量も示されているけど、プール1回当たりの被曝量は、0.00041mSv。
危険視するような値じゃ、全然ないと思うけどね。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/06/1307437.htm


危険危険という人は多いけど、じゃあその危険性を定量的に示せるのだろうか。
プールに入るとこのくらい被曝するから、だから危険だと、そういう風に「量」でもって示せるのだろうか。

普段気にしてないだけで、危険物質は大抵のものに含まれているわけで。
原発事故が起きる前から、水にだってジャガイモにだって危険物質は含まれているわけで。
その「量」が問題なのであって。
量の概念を無視して、「危険物質が含まれている。だから危険だ」では、危険性の説明にはならないよ。


原発からの放射性物質の漏洩は止まっていないから、屋外プールは汚染の危険がある、という声もある。
でも漏洩が完全に止まっていないのはその通りとしても、原発敷地内の空気中の放射能濃度ですら基準値付近であるように、その値は周辺環境に影響を及ぼすレベルじゃ無い。

文科省が公表している「定時降下物」のデータを見れば、今でも放射性物質が降ってきてるじゃないか、と言う声もあるが、定時降下物の測定方法というのは、外に置いた捕集器に付着した塵なんかを測定するから、新たに飛んできたわけでなくても、再浮遊があればそれも降下物としてカウントしてしまう。

定時降下物というのは、厳密に言えば「外に置いた捕集器に付着した塵など」であって、新たに飛んできたものか、既に飛んできたものが再浮遊しただけなのかは区別できない。

降下物だけを見ているのではそれは区別できないが、手がかりになるとすれば空間線量。
ある程度の降下物があった時に、空間線量も明確に上昇していれば、原発から新たな放射性物質が飛んできたという推測も成り立つだろう。
でもこれまでの所、各地の放射線量は低下傾向。
これで、環境に影響を与えるような、新たな放射性物質が飛んできているとは、ちょっと言えないと思うけどね。


プール使用の基準値が示されないから、プール使用をやめた、というところもあるようで。
でも、手洗い用の水の基準値とか、うがい用の水の基準値とかも示されていないわけで。
そういうところは、

「基準値が示されていないから、うちの子供にはうがいも手洗いもさせません!だって危険なんですもの!」

とでも言うのだろうか。

まして、お風呂用の水の基準値も示されていないわけで、

「国から基準値が示されるまで、うちの子はお風呂にいれません!」

とでも言うのだろうか。
それとも、ミネラルウォーターでお風呂沸かしてるのかな。

水道水に浸かるという意味じゃあ、プールもお風呂も同じなんだから、お風呂に入れてプールには入れないというのは、ちょっと気にし過ぎだと思うけどね。
本当に、ミネラルウォーターでお風呂いれてるなら別だけど。

なんか、「学校」と名がつくと、反応がヒステリックになってる気がして、何だかなぁと思ってしまう。


まぁ、そういう軽口はともかくとしても、運動っていうのは、リアルに子供の健康に影響するわけで。
筋肉とか肥満とか骨密度とか、そういう子供の成長と健康にリアルに影響するわけで。
積極性とか、うつとかそういう精神面にも影響するわけで。
こういうのも、将来的に影響が出てくるわけで。

放射能が危険危険と、問題無いレベルの危険性を心配して子供の運動量を減らしたら、そっちはそっちで子供の健康と将来に影響するわけで。
そういうのも、気にした方がいいと思うんだよね。

世間が騒いでいる危険性を回避することに全力を挙げても、それで安全が得られるわけでは無いという事を。

まぁ話がそれたが、ともかく、今の水道水の検査結果を見て危険だと言うのは、僕には理解できないなぁ。