プルトニウムって、元からみんなの体に含まれてるよ

これまでの核実験なんかで、プルトニウムは世界中に飛び散っていて、世界中の人間の体の中に、0.037Bq〜0.074Bqのプルトニウムが、既に入っているよ。
今これを読んでいる、あなたの体の中にもね。
もちろん、僕の体の中にも。

プルトニウムは、その化学的毒性自体は大したことないけど、放出される放射線が危険だとされている。

1Bqで1秒間に1つの放射線が発せられるわけだから、0.037Bq〜0.074Bqが人体中にあるとすると、だいたい14秒〜27秒に1回、体内でプルトニウムからの放射線を受けていることになるね。
仮に原発事故が無かったとしても、元からね。

土壌中には、1gあたり0.00037Bq〜0.0037Bqのプルトニウムがあるから、1キロ当たりに直すと、土壌1kgあたり、0.37Bq〜3.7Bqのプルトニウムがあることになるね。
だから、その辺を歩いていれば、土壌1kgから、一秒間で最大3.7回、プルトニウムからの放射線を受けているかも知れない。
仮に原発事故が無かったとしても、元からね。


福島第一原発(敷地内)のプルトニウムについては、いま分析中みたいだけど、自分としては、検出されてもおかしくないと考えているよ。

本当なら、原発内のプルトニウムは、基本的には外には出ないはずだけど、今回は、原子炉燃料であるペレットや、燃料被覆管がある程度破損しているだろうから、そこから少しは原子炉容器内に漏れ出ているかもしれない。

そして、冷却装置が動かなくて、外からジャバジャバ放水しているし、原子炉格納容器は維持していても、配管の継ぎ目などが緩んでいる可能性があるから、そういったことを通じて、原子炉容器内から漏れ出ている可能性があるからね。

だから、原発敷地内の土壌を分析すれば、検出されてもおかしくはないと思っている。

ただ、問題は、それがどの程度のレベルで、どの程度原発以遠に影響を及ぼすレベルにあるのか、そういうことが問題なのだと思う。
検出された/されなかったでは無くね。
そのレベルがどれくらいであるかね。
有るのか/無いのか、と言えば、既に書いたように、元から有るんだから。


それから、早期に分析に着手しなかったことを批判する声が多いようだけど、これはそんなに問題じゃないと思うけどね。
なぜなら、プルトニウムは、これまで散々報道されて、既に一般国民にもお馴染みになってしまったヨウ素セシウムと違い、重い物質なので遠くまで飛ばない。
ヨウ素セシウムみたいに、気体状になって遠くまで飛ぶ物質ではないから。

だから、周辺住民に避難指示を行っている現状では、分析の優先順位は低いのも当然だと思う。
むしろ、周辺に広く影響の及ぶ、ヨウ素セシウムの分析に、分析機関のリソースを振り向けることを考えれば、遠くまで飛ばないし、分析にも手間のかかるプルトニウムの分析を後回しにするのは、妥当だと思うけどね。


それから、世界的に見れば、過去には、プルトニウムを大量に体内に取り込んだ事故も発生している。
これについては、今みんなが心配しているだろうガンとか、それ程の影響は出ていないようだけど、これについては後ほど、時間があったら追記しようと思う。